あれこれ読んだ

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/20904.html
発売後すぐ買って放置されていたもの。これはもっと早く読んでおくべきだったなー。

西暦248年、不気味な物の怪に襲われた邪馬台国の女王・卑弥呼を救った“使いの王”は、彼女の想像を絶する物語を語る。2300年後の未来において、謎の増殖戦闘機械群によって地球は壊滅、さらに人類の完全殲滅を狙う機械群を追って、彼ら人型人工知性体たちは絶望的な時間遡行戦を開始した。

バーにはこんな感じの文言が。大雑把に言うと過去にさかのぼって人類の敵をどうにかしようぜ、というお話。
300ページ以下と手軽だし、時間モノSFだけど小難しい点もあまりなく、主要登場人物の心情にフォーカスして読んでいける。これはあれこれ言うより、とにかく面白かったので興味を持ったら読んで欲しい類の本だった。
個人的には人類側の人口知性体、カッティ・サークが大好き。主人公のオーヴィルも格好良すぎて大変。アレクサンドル、ハルトマンなんかの、時間モノではお約束っぽい小ネタも好き。



目撃 (講談社文庫)

目撃 (講談社文庫)

http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1854690
「鉄槌」を読んで好きになったリンゼイの1作目。FBIの捜査官たちが、官僚的体制や使えない上司たちに辟易しながら組織の利点やコネを上手く利用し事件に当たっていくという、刑事物の王道のようなシリーズ。筆者が元FBI捜査官ということもあり、捜査活動のディテールが非常に細かい。また、登場人物のデフォルメも上手く効いているので、読んでいてTV映画の刑事物を見ているような感覚になってくる。
この「目撃」は、FBIの協力者(インフォーマー)リストが犯罪組織の手に渡りそうだという事件と、FBI捜査官の娘の行方不明事件が同時進行する。事件に本格着手するまでにちょっと間があるけれど、そこまでの推移は分かりやすくて展開も早く、後々に繋がっていったりすることなので苦にはならない。
ちなみに本作の主人公マイク・デヴリンが活躍するシリーズは「宿敵」「殺戮」と続く。邦題だけ見ると気にならないけど、原題の方がずっとかっこいい。「目撃」は「Witness to the Truth」、昨日から読み始めた「宿敵」は「Code Name: Gentkill」、「殺戮」は「Freedom to Kill」だ。
最新刊の「応酬 The Big Scam」がとっくに発売されているようなので、買う構え。

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094510805
普通に面白かった。「こうなるのかな」と思っていた方向には行かなかったけど、そこは全く不満なし。むしろあのままラストまで持っていった事を歓迎したい。ラストの疾走感は「蓬莱学園の初恋!」を彷彿とさせた。ちなみに俺は養護教諭が好き。
ところであのクラスをTRPGのプレイグループに置き換えて色々考えたりすると興味深かったりするかもしれないし、そうでないかもしれない。

ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ (ガガガ文庫)

ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ (ガガガ文庫)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094510799
これはまごうことなき虚淵ラグーン。超面白かった! マンガというビジュアルが先にあるから、読んでる情景がマンガ風に再現されるという面白い感覚。
そして俺がいたよハハハ。

武林クロスロード 3 (ガガガ文庫)

武林クロスロード 3 (ガガガ文庫)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094510836
少年向けエンターテイメントを標榜するガガガ文庫から、深見さん最新刊。
2巻から最初に「この小説には暴力シーンやその他過激な表現が含まれています。未成年の観賞の関しては、周囲の大人、保護者の皆様のご配慮をお願い致します」とか注意書きが入る用になったけれど、暴力シーンより“その他過激な表現”――しかもやや特殊な――の方が圧倒的に多くの文字数を占めている上に、挿絵もそんなんばっかりな気がする。そんなやりすぎ(超褒め言葉)シリーズ。一般的な少年がこのシリーズに触れて大人になる事について、国士たる自分としては日本の行く末について思いを馳せ、やがて考えるのを止めた。
でも必要だよねこういうの! 自分には江戸川乱歩山田風太郎竹島将、菊地秀行夢枕獏秋津透なんかがいたけど、今の少年たちには深見真&Rebisがいる。羨ましい限りだ。
本編はいつも通りというか何というか、のびのびと(?)執筆された、やめられないとまらない深見節。夏だ海だ水着だということでもっと水着着用の“その他過激な表現”が多めかと思ったけれど、そうでもなかったような。
戦闘では主人公であるところのリョウカの成長がはっきりと見て取れる回だったので、これは嬉しいところ。
お話の方もきちんと進んでるし、次の巻が楽しみ。
あと口絵は相変わらず大サービス。そして巻末のキャラ配置説明はすごく重要だと思った。個人的には母親コンビが好き。

アキハバラステージを舞台にしたリプレイ、2本が再録で1本は藤井さんGMによる新作。
で、新作の話。PCは2人、『トワイライト』のフィンと『オリジン』の隼人。この二人がちょっとした事件に挑むという「ティーパーティーへようこそ」というタイトル。
まあ主役二人の話は誰でも書くだろうから置いておこう。要点はふたつだ。俺は狛江が出てきたので超嬉しかった。那須さんの絵がもっと欲しかった。あとモザイクいらなかった。
いや、要点はみっつだ。俺は(ry

最初にエクソダスと聞いたときに真っ先に思い出したのはキングゲイナーw でもこれは009。
グループSNE藤澤さなえさんをPLに迎えての新シリーズ。矢野さんがPC1というのも珍しいな。エミリアが正統派ヒロインっぽい動きなんだがビジュアルはアイヴィが好きで設定はガルシアが好き。
でも一番好きなのはアマガ博士。描写を見る限りもっと爆田博士っぽいのを想像してたけど、案外普通だった。次点はベルトルト先生w