C100/2022年夏コミ『SPARKLE of MILLIONSTARS!!』感想のようなもの
これは『アイドルマスターミリオンライブ!』の同人誌、スパミリこと『SPARKLE of MILLIONSTARS!!』の感想……というか、読みながら思ったことをだらだらお話しするってだけのエントリーです。
最初はTwitterで書くかと思ってたけど、うまいことまとめられないし、長くなりそうなのでやめた次第。
長くなるのでこれだけ先に書いておきます。超いい。
超いいので、アイマスが好き、ミリオンが好き、翼が好き、美希が好き、静香、千早、歌織たちが好きな人は今すぐ通販*1とかで買うといいと思います。今ならありがサンキューシールもついてくる。*2
自分はメロンブックスで買いました。8月中旬に注文して9月頭に到着。でかいイベントのあとは通販業務大変ですよね。ありがサンキュー、メロンブックス。そしてコミケには行かなかったので、ヒデロさんが通販対応してくださってたいへんタスカルラスカりました。
これを描かれたのはヒデロさん。*3
まず絵がね、好きなんですよ。多彩で自在な描線とビビッドなカラー。え? クセがある? いやそれがよくて……とにかくTwitterのメディア欄とかPixiv*4を見てもらうといいと思います。
更にマンガはシリアス、コメディ、パロディどれもいけるし、一作の中にこれらを程よく織り交ぜてくるところも好きなポイントです。
たぶんライブのレポートマンガか、誰かのRTで回ってきた絵をきっかけにヒデロさんを知ったんですが、まあとにかく絵とマンガが好きなところに、『SPARKLE of MILLIONSTARS!!』の存在を知ったのが2020年5月のこと。*5
あ、当時はタイトルの「!」が1個だったのか。翼と美希、2人で「!!」ということで改めたのか、勢いで1個増やしたのか、何なのか。
これはどえらいマンガが来るぞ、と思ってから2年ちょい。描きはじめたのは2019年かららしく、まあそこから色々あって、ついに一冊の本になって自分の手元にある。いやもう単純にそれが嬉しい。本当に描いてくれてありがとうございます。
買って読んだからには感想を書かねばと思ったものの、Twitterでちょいちょい書くだけでいいのか……でも思ったことを全部書くと分量が……と数日無駄に悩んだけど、まあとにかく思ったことは全部書いていこうと思った。*6
※:2022/09/12 今更ですが、感想は本編の中身をガッツリ書いてるので、ネタバレのため畳みます。
表紙
SPARKLE(輝く)の文字通り、きらめく光の表現の中、躍動感あふれる翼と美希が描かれている。翼のポーズに既視感があると思ったけど、ちょっと『Nevermind』のジャケットっぽいんだ。
読後あらためて眺めてみると、この光はアイドルたちの輝きでもあり、ステージのスポットライトや観客席のライトの光でもあるのかな と感じた。
表紙をめくると、金でキラッキラの遊び紙。こんなところにもSPARKLEが。表2、扉のいちぽむがかわいい。登場人物紹介もヒデロ節が感じられて楽しい。
「SPARKLE of MILLIONSTARS!!」
P.005:
掴みとして最高の絵なんじゃないだろうか。間違いなく翼の声が聞こえてくる。
P.006~009:
ダンスをテーマとしたライブで美希とのユニット共演が決まった翼の喜ぶ様がかわいい。腕の動きの表現が好き。あと翼はNIKE派なのかしら。
我がことのように喜ぶ未来と、既に千早と二人でのステージを経た静香の反応の対比は、後半の展開にも関わってくるので覚えておきたい。
P.010~P019:
美希とのレッスン開始。翼とのレッスンを重ねていく過程で、美希が翼のやる気とポテンシャルを認めていくシーンなんだけど、美希の装いにその変化が現れていて面白い。最初は昼寝から起きてきたままのような格好で遅刻してきて、足元もスリッポンをカカトつぶしで履いている。レッスン中の動きも緩慢だ。*7
次はショートのトレパンになり、スリッポンもちゃんと履くようになった。最終的にはミッドカットくらいのシューズを履き、表情も動きも真剣になっている。
二人のレッスンシーンは当然ダンス中心の描写になるんだけど、躍動感*8、タメ、手足の伸びが生き生きと描かれており気持ちがいい。美希の腹筋も嬉しい。
美希と翼はふたりともそれぞれ事務所組・劇場組を代表する天才なんだけど*9、この二人が並ぶと実力差みたいなのが見えて、それも面白い。
興が乗った美希はダンスパートを拡張し、2人によるダンスバトルを曲に入れ込むことを提案。それはトレーナー、P、765プロ全体を巻き込んで公演に向かって突き進むことになる。
P.020~021:
他の参加ユニットの自主練の様子。環と響のじゃれ合いがかわいい。
ここでも足元に目が行く。響はNB、美奈子はリーボック。
P.022~027:
静香の靴、マーチンっぽいと思ったけど、モンクストラップ+タッセルなんてモデルあるのかな。トリッカーズにそういうのあった気がするけど、トリッカーズにしてはトゥが狭い……ような。
翼・美希のレッスンを見学するみらしず。先客には真・歩のBtWコンビ。ダンスにおいて765プロトップクラスのこの二人が見せる反応が、翼・美希の凄みを際立たせている。こういう描写いいよね。「ま…まあ あんたほどの実力者がそういうのなら………」ってやつだ。
手応えを感じ、美希と並び立つ意気込みを示す翼。ここでまた翼と静香のやり取りが発生、後半へ向けて積み重ねていく。
P.028~031:
ライブ開始。真ガチ勢がいてちょっと面白い。
アイドルたちはかわいい。セクシー。かっこいい。素晴らしい。
響、ステージではズームフライト95? 歩のシューズは……なんだっけこれ。
見開きページは1枚絵で見たいな~。電子版とか出たら1枚絵で見られないかな。超買いますよ。
P.032~039:
いよいよ翼と美希の出番。ステージに上がった時点での観客の大盛りあがりが聞こえてくるようだ。
……あれ、曲が『マリオネットは眠らない』ってことは少し先にならないと分からない? まあいいや。そして始まるスーパー翼タイム。レッスンで伸ばした実力と身につけた自信が、会場を埋め尽くすライトの海に照らされて、ステージの上でキラッキラに輝く。見たい! これと同じものを実際のライブで見たい!
そして……。
P.040~051:
イヤモニトラブルで歌詞が飛ぶ翼。「歌詞飛んだな」って思ってる観客が全員腕組み勢なのがちょっと面白かった。
いや面白がってる場合じゃない。テンパる翼をフォローするのは……そりゃ当然星井美希! 俺たちは君を待っていたッ! 歌を引き受け、ダンスを翼に任せる美希。*10
それでも焦りとテンパりは収まらない。収まらないまま踊る、混乱したまま踊る、踊る、踊る、踊る!
でも限界! もうダメだ! となった時に聞こえてきたのは、美希による「ツバサ!」コール、それに応える観客による「ツバサ!」コール!*11
美希の歌が聞こえ始め、少し持ち直した翼。こっからがすごい。本来の流れに戻ってきたタイミングは、落ちサビ直前!
P.052~053:
この落ちサビ見開きが最……高ッッッ……! 鳥肌もの。
P.054~055:
と思ってたら即座に最高更新確認ですよ。
美希、絶唱!
初見、思わずここで一瞬手と息が止まって目を閉じてしまい、まだ全然途中なのに余韻にひたるようなムーブを取ってしまった。
P.056~057:
落ち着きを取り戻してページをめくったら、更にすごい見開きが待っていた。
翼に電撃走る!
これが描けるのヒデロさんだけだと思う。
観客号泣。こんなん現地で見たらそりゃそうだろう。覆い尽くす歓声にスタッフさんも驚いてる。
ここまでの一連の流れ、円盤で巻き戻すように33ページくらいに戻って何度も読み直しちゃう。
P.058~060:
余韻を残して曲が終わる。いや翼がんばったよホント。よくがんばったよ。
「すっごい笑顔の美希」が好き。*12
P.061~069:
バックステージに戻ってきた二人。満面の笑みを浮かべる美希と、放心状態からすぐにやらかしと慢心への後悔モードに入る翼。
そんな翼に声をかける静香。
静香がここで言ったことって、もちろん純粋に翼を励まそうって思ったのもあると思うんだけど、翼と美希のステージを見て、そして自分と千早のステージと照らし合わせて感じたことを語った……語らざるをえなかったんじゃないかなって思った。いいシーンだ。
P.070~073:
翼、美希、千早、そして自分。アイドルの在り方に思いを馳せる静香……というところに、タイミングよく未来登場。いや未来はホントいい子だ。ナイスセンター。
そしてライブが終わる。
P.074~075:
歩はいいやつだなあ! そしてかわいいなあ!
P.076~084:(ラスト)
後日。ライブが終わっても、そこからアイドルたち、プロデューサーたちの「次」が始まる。
個人的に善澤さんの記事があるのがすごい嬉しくて、アニマス13話の台風ライブの記事のことを思い出す。*13
あの時の美希は『マリオネットの心』、今回は『マリオネットは眠らない』で、どちらも自分のためだけでなく、他を助けるステージだったなあ、などと思った。今回は翼の成長にスポットが当たっているけど、美希は美希で得るものがあったんだなあって思う。
「Machico伝」「machicoP物語【前編】」
Machicoはかわいいなあ。黒髪ロング時代も好きなんだよね。
machicoP物語、ヒデロさんのアイドルと声優さんが並行で存在する次元越境マンガが*14好きなのでこういうのが収録されてて嬉しかった。
「あおいとり」
感受性豊かな歌織さんが至近距離で如月千早を浴びたことにより数小節で機能停止してしまうマンガです
#アイドルマスター 「あおいとり(blue birds)」 - ヒデロのイラスト - pixiv(https://www.pixiv.net/artworks/83218851)より引用
歌織に憧れを感じる千早 千早に近づきたい歌織
ヒデロさんのTwitter(https://twitter.com/hideroP/status/11511545092482088960)より引用
この文章だけで刺さる人には貫通すると思う。アニマス21話*15を見てると更に倍。
この「あおいとり」も「SPARKLE of MILLIONSTARS!!」も、共通してるのはもちろんアイドルを描くことで、アイドル一人ひとりの在り方を描くということは、周囲のアイドルとの関係性をも描くことになるんだけど、そこで如月千早と桜守歌織というチョイスと組み立てが絶妙……!
二人とも歌に対して人一倍真摯で、それぞれの想いを抱いているからこそ、お互いの違う部分、自分に無い部分が見えて、それが気になってしまい、互いに影響を受けて、与えて……それってもう恋では?
「カオリのレッスン初級編」
「あおいとり」の後日談というか、おまけというか、コメディテイストで楽しい話。グダる蒼一門から得られる栄養ってあると思う。
歌織のナチュラルボーン人たらしぶりが眩しい。千早が少しずつやわらかくなっていってくれるといいなと思う。中級編以降も読みたい。
「特設コーナー ミリオン女性声優」
いわゆる中の人たちについて……え? 架空の人たち? なるほど、じゃあそういうことで。
次元越境系マンガにも現れてるんだけど、ヒデロさんの描く声優さん……いや架空の人たち、特徴の捉え方がユニークかつ的確で好き。特にころあずは顔が似てるだけでなく、醸し出す雰囲気みたいなものまで見えてると思う。架空の人だけど。
「まぁたんゆりりんについて」
みんなまぁゆり*16見てる? 見てない? 見よう。Machicoと駒形ベイブレード友梨先輩の愉快なトーク番組だよ。
我が家では完全版が出てから夕飯時に見てる。ご飯を吹き出さないかどうか毎回ドキドキものよ。
「machicoP物語【後編】」
翼はえらいなあ。
「あとがき」
ヒデロさんがこの本に込めたイメージ、意図、雰囲気、どれも伝わってます。ありがとうございます、最高ですよ!
「カオリはチハヤをカマイたいっ!」
「あおいとり」の更なるオマケ。歌織がどんどんポンコツになっていって愛らしい。
そして千鶴は頼りになる……。伊織が手配したカフェの席って、ひょっとしたら百貨店の外商顧客専用サロンだったりするのかな。
カフェにだけ現れたかのように見える貴音、よく見たらちゃんとその前に居た。
「奥付」
まあ奥付なんだけど、琴葉とやよいがかわいいので特に記す。
「カラーおまけ アイマス・スパークル!」
巻末カラーだ!
まずはイラスト。
あとがきでも触れられていたスパークル塗装のあれこれ。急に来た木村夏樹(顔がいい)*17にやられる。そして次郎ちゃんの周囲に散ってるのはアレかね……お馬さん関係の……うん、キラキラしててキレイだね。
日高愛もストレイライトもいるので、この本は実質アイマス全事務所本なのでは?
続いてゲストコーナー。
ハッピーゼリーポンチさんが描いてくれてて驚いた。画面のどこかにきらりがいるんじゃないかと探してしまった。
そして謎の覆面アイマス漫画描き、ミラージュ・ベアーアルパインさん……一体何者なんだ……。
最後にまたヒデロさんのマンガ。
「潜入!! アイマス界!!!」
亜利沙の奇声……いや奇声って言い方はどうかな……いや……うん……ちょっといま上手い言い回しが浮かばないんで、いったんそのままにさせてもらえますか。はい。ええと、奇声がね。全部りえしょんの声で再生余裕でした。
「アイマス・クロスオーバー ミリオンどうぶつまんが」
なんで急に一部のアイドルが動物化してるの? って人は、ここに収録されてるマンガを読むとわかるかも。
いや、わかんないかも。まあいいのだ。かわいいから。
杏奈が着てるエグゼドエグゼスパーカー、ひょっとしたら実在するのかと思って検索しちゃった。*18
裏表紙
裏表紙には春香と未来、そして千早と静香が描かれている。
表紙と裏表紙を1枚絵として見ると、美希と翼のそれぞれ対極に千早と静香が、その中間くらいに春香と未来がいるという構図になっていて、それぞれの距離感というか関係性が感じられていいなと思った。
他のアイドルたちの話もどんどん読んでみたい。ミリオンだけでなく。とりあえずPixivとかTwitterに載ってるマンガやイラストのまとめ本出たりしませんかね……多少高くても買うんですけど……。
まとめ
届いたのは先週なんだけど、同人誌の感想を(人様に向けて)書くのって超久しぶりなんで、感想って何をどこまで書こうとか、書いたり消したり直したりしてるうちに時間が経ってしまい今に至るわけです。なんとか最後までかけました。
何度も書いてるけど、ホントいい本だった。
ヒデロさんの絵柄、話作り、コンテンツ(声優さんとかも含む)の解像度と、美味しいところがたっぷり詰まった一冊で、あらためて出てよかった、買えてよかったなあと思ったのだった。
もしこの感想を読んで*19ちょっとでも興味を持ったら、ぜひ買って読んで欲しいです。
(o・∇・o)
*1:メロンブックスのアドレス→ https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1599463
*2:いつまでついてくるかは知らない。
*3:https://twitter.com/hideroP
*4:https://www.pixiv.net/users/2971907
*5:https://www.pixiv.net/artworks/81279060
*6:本編の感想に入るまでにこれだけ無駄なことを書いているのだから、やっぱりTwitterで書くのをやめておいてよかった。
*7:説明聞いてるときに尻かいてない? ポッケに手を入れてるだけ?
*8:何回も躍動感って書くけどそれは語彙力が無いせい。
*9:いやアイドルはみんな天才だけど
*10:おそらくここがダンスバトルになるはずだったんだろう
*11:なんか流れをそのまま書いてて感想でもなんでもない気がするけどしょうがない。
*12:あっ、P059がない……?
*13:記事が出たのは14話
*14:例えばこれ https://twitter.com/hideroP/status/1282319215853101069 とか
*15:『眠り姫』の回
*17:顔がいい
*18:たぶん実在してない
*19:こんなくそダラダラしたテキストを読んでくださってありがとうございます。