読了:忍びの卍 / 山田風太郎

最初は徳川に仕える伊賀・甲賀・根来の忍組から代表一人を出し、評定役の判断で一つ優れた組を決めるというところから始まって、三代将軍家光と駿河大納言忠長の対立、代表忍者たちの戦いが絡んでくる。こう書いただけでは単純だけど、これが実に綿密なやり取りの上で行われるので、素晴らしく読み応えがある。そして到達したラスト、隠されていた真実に驚き、それまでの展開を思い返し、なるほどと膝を打つ。いやぁ、すげぇ! すげぇよ。面白かった。