読了：かげろう忍法帖 / 山田風太郎

かげろう忍法帖 山田風太郎忍法帖(12) (講談社文庫)

『忍者誰某』というサブタイトルでまとまっている短編集。戦国後期から江戸初期くらいの歴史の知識があると倍楽しめます、っていうか面白くないですって感じの『忍者仁木弾正』『忍者本多佐渡守』みたいなのから、純粋にエンターテイメント色が強い『忍者車兵五郎』『忍者枝垂七十郎』みたいなのもあって、短編集と言っても読み応えは十分だった。
小説ではなくエッセーになっている『「今昔物語」の忍者』では忍法帖ものの着想の話や、執筆する上での心がけみたいな話が興味深かった。全くもって僭越な物言いになるのだけれど、同じような事を考えてたんだなぁ、とか思ったり。