リサーチフェイズ

リサーチフェイズの書き方について相談を受けたので、ちょっとここでも書いてみることにする。
オフィシャルのサポートに基づいた指針のようなものを示す内容で、「必ずこうしなくてはならない」というものでは無いので勘違いしないように。


今ここで話題にする「リサーチフェイズ」とは、トーキョーN◎VAシリーズの用語である。
最新版のルールブックである『トーキョーN◎VA The Detonation』には、以下のような記述がある。


▼リサーチフェイズ
 コンフリクトを解決する方法を調査するフェイズである。基本的のは他のキャストと出会い、倒さなければならない相手を確定し、どうやって排除するかを決定するフェイズだ。
「キャスト」というのは、N◎VAにおけるPC(プレイヤーキャラクター)の呼称。
「コンフリクト」というのは、同じページにある「オープニングフェイズ」の説明によると

  • キャストが解決するべく用意された様々なコンフリクト(対立や争い、トラブル)



ということになっている。
また別の箇所ではこのように説明されている。


 アクトは始まった。だけど、誰が悪いんだろう。倒さなきゃいけないのは誰なのか? 守るべきなのは……。
 それを確定してキャストが解決しなければいけないことを決めるのが、リサーチフェイズ、情報収集のフェイズだ。また、他のキャストと出会って多方面からの情報をすり合わせるのもリサーチフェイズの大事な役目だ。

●リサーチの目的
 もちろん、キャストが出会い、必要な情報を整えること。アクトがクライマックスに至ることができるように誘導するのがリサーチフェイズの目的だ。
また、サプリメント『ストレイライト』収録の「ルーラー講座」では以下のように書かれている。
ちなみに『ストレイライト』の「ルーラー講座」の素晴らしさに関しては発売時に触れた。(http://d.hatena.ne.jp/baldhead/20041112#p1)

■リサーチフェイズ
 リサーチフェイズは、もっともバリエーションに富んだ部分である。アクト中、もっとも長いフェイズでもあり、通常、メインアクトの半分〜3分の2程度はリサーチフェイズになる。
 したがって、リサーチフェイズで行うことは多い。基本的には、以下のようなものだ。

  • ストーリーについての情報を出す
  • 判定をする
  • キャストが合流する
  • モチベーションを高める
  • クライマックスに繋がる

個々の項目に関してはもっと細かく書いてあるんだが、そこは実際に読んで欲しい。
リサーチフェイズの書き方のみならず、進行のさせ方にも触れられているので、参考にしてみると良いのではないだろうか。


さて、リサーチフェイズの書き方と進め方に関するTipsはこのように基本ルールブックやサプリメントを読めば十二分に書いてあるので、自作シナリオを書こうとする際にはまず一読することをオススメする。
同時に、これらに書いてある事柄にこだわりすぎて悩んでしまい、頭や手が止まっても仕方ない。
まぁ、とりあえず読んでみてピンと来た部分だけ取り込んでみるのが良いのではなかろうか。


大事なことは



“リサーチフェイズは、単なる情報収集パートではない”
“リサーチフェイズは、ルーラーからプレイヤーに一方的に何かを投げる方式では成り立たない”


ということだ。
そこさえ勘違いしなければOKだと思う。


以下は個人的なアドヴァイス。

  • 遊んだことのあるシナリオの、リサーチフェイズ部分を読んでみると、だいたいどんな感じで書けばいいか把握出来るのではないか
  • 適正なシーン数に関しても『ストレイライト』のP133に書いてあるので、読んでみて欲しい
  • まずは失敗を怖れずに書いてみること。一度遊んでからプレイヤーたちにアドヴァイスを貰いつつ手直しをするのは非常に有効だ
  • キャストの合流やモチベーションを高めるためにイベントシーンを挿入するのはいい手段だ。キャスト全員分用意するのは大変だろうから、とりあえずは「より主人公的な正確の強いキャスト」に対して用意しておくといいだろう
    • その場合、他のキャストも登場できるような仕組みだといいかもしれない
  • ルーラーシーンを挿入して、「一方その頃……」的な演出を挟むのもいいアクセントになる。意図もないのに多用するのはあまりよろしくないが
    • ルーラーシーンに関しては、やはり『ストレイライト』の「ルーラー講座」P129を読むといいだろう



こんなところかな?
「リサーチフェイズをどうすれば上手く書けるか&回せるか」というのは自分も命題としているところなので、これらの内容は個人的なメモの域を出ていない。
なので、役に立たないようだとちょっと申し訳ないのだが。