“太古の海”で生物調査 珍しい種、多数発見に期待

http://www.excite.co.jp/News/world/20040720044913/Kyodo_20040720a391010s20040720044920.html


海底山脈などで周辺海域から長年にわたって隔てられ、太古の海の状態が保存されているといわれる北極海の深海底で、欧米やロシアの科学者チームが8月から生物種の大規模調査に乗り出す。
日本の研究者も参加して10年計画で進行中の「海洋生物センサス(国勢調査)」の一環。進化から取り残された珍しい生物が多数発見される可能性がある。
太古の海といわれるのは、アラスカ沖の北極海で、水深4000メートル近い海底にある「カナダ海盆」。海底山脈の切り立った地形に囲まれた穴のような構造に加え、上部は氷で覆われているため、生物は少なくとも数100万年前からほぼ孤立した状態にあるとみられている。
砕氷船で現場海域に近づき、ビデオ付き潜水装置などを使って、さまざまな水深での生物種を記録する計画だ。
北極海は過去数10年の間に海氷の量が急激に減少。地球温暖化の影響も指摘されており、これ以上海氷が解けると、貴重な生物種が発見前に失われる恐れが大きいとの危機感がある。
調査の代表を務めるロナルド・オドール博士は「北極海の豊かな生物種の実態を明らかにすることで、そこを守る重要性を訴えたい」と話している。
ごっついロマンを感じる。